「お尻から酸素を取り込める」という驚きの研究が2024年のイグ・ノーベル賞生理学賞を受賞しました。
東京科学大の武部貴則教授が率いる研究チームが腸から酸素を取り込む「お尻呼吸」のメカニズムを解明。
将来、この技術が赤ちゃんを救うかもしれないと期待されています。
ユニークで創造的な研究の背後には、医学や再生医療の新たな可能性が広がっています。
イグ・ノーベル賞を受賞した「お尻呼吸」の研究とは？
武部教授の「お尻呼吸」研究はドジョウが泥水で酸素を取り込む仕組みから着想を得たものです。
腸に酸素を注入する「腸換気法」を発案し、実験では酸欠状態のマウスやブタで酸素量の上昇と生存率の改善が確認されました。
この発見は、新型コロナウイルス感染症による呼吸不全の患者にも応用が期待されています。
「お尻呼吸」を新生児にも応用！医療現場への可能性
特に注目すべきは肺機能が低下した新生児への応用です。
現在、呼吸不全の新生児には人工呼吸器やECMOが使用されていますが、これらは身体への負担が大きく、使用できる患者は限られています。
「お尻呼吸」の技術が実用化されれば、これらの問題を軽減し、赤ちゃんの命を救う可能性があります。
将来的には、3年以内に実用化が見込まれています。
「ガラパゴス・ポテンシャル」が生む独創的な発想
日本の研究環境には「ガラパゴス・ポテンシャル」と呼ばれる独特の要素があると武部教授は語ります。
英語を使わず、世界の研究トレンドに影響されにくい日本では、自由な発想が生まれやすい環境が整っています。
そのため、武部教授のような独創的な研究が進むのです。
ユニークな発想が次々と生まれ、医療の未来に大きな影響を与えることが期待されています。
まとめ
武部教授の「お尻呼吸」研究は、ユニークな発想と医療への応用が魅力的です。
将来的には、新生児や呼吸不全患者への治療法として、世界中で広がる可能性があります。
研究の過程で培われた自由な発想は、今後の医療分野で新たなイノベーションを生むでしょう。
